あえて自由度を残す

最近思うんですよね、大抵の実務にはマニュアルがあってそれに則って仕事を進めるわけですが、それって本当に楽しいの?って。

 

ぼくは大学生のとき住宅街にぽつりとあるイタリア料理店のフロアでバイトをしていました。そのお店では接客マニュアルがありません。というかあえてなかったのです。だから最初は戸惑うばかりで、店長からも客からもたくさん怒られました。自分で考えなければならないことが不安となり、その不安はいつしか恐怖に変わりました。1年くらいは続けたのですが、限界を感じて辞めました。
一応は経験がつめたし仕切り直そうと思ってチェーン店のフロアをやることにしました。チェーン店ならマニュアルが整っているから安心かと、まさに安直です。バイト初日、さっそく接客マニュアルのビデオをみます。それからビデオの通りに実践するだけ。先輩から「君、筋いいね~」なんて言われたけど、初日にして「なんだこの茶番は、つまらん!」と思いましたよね。マニュアルに書いてあることをそのままやるって誰でもできるでしょ。しかもそのお店では接客後、客にアンケートをお願いしたりするのです。アンケートをとらないと客の評価もわからないなんて犬以下じゃん。ということでその日にバイトを辞めて、もとのイタリア料理店に戻りました。

そんなことをふと思い出してしまいました。最近新人が入ってきて一生懸命マニュアルを眺めていたり、メモをとれとれと先輩から怒られていたり、そんな姿を見たからかもしれません。以前も書きましたが、メモなんていらないし、もはやマニュアルもいらない気がしてきました。もちろんマニュアルを重要さをわかった上でのことですが、その時その時の自由な発想で仕事に取り組んだほうが絶対に楽しいでしょ。マニュアルがあるとそれに執着するから新たな発見ができなくなるんだよね。

 

話は変わりますが、先日新卒の内定者研修があって、入社に関する説明をすることになりました。これまでのぼくならしっかり台本を作ってそれを完全に暗記してベースを作ります。ベースがあると余裕が生まれるので、笑いをとったりもできるからです。でも今回はなんとなく大枠だけ考えて、あとは即興でやることにしました。もごもごしてしまったところもあるけど、ベースがある時より確実に楽しかった。いや、本当に。なぜ楽しい感じられるか、それは自分が成長したと実感できるからなんですよね。いつも通りやっていたらもっとうまく説明できたけど、即興力は育たなかったはずです。

 

自由度がないのは安心だけど、あえて自由度を残した方がそこにひらめきや楽しさを見出せるんだよ、きっと。だからこれかもスカスカな状態で仕事をしていこうとたくらんでいます。