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恥ずかしいことはためになる

以前、某キャリアの携帯電話ショップで働いていたことがあります。
今はどうか知りませんが、その時代は携帯端末や充電器、充電台が別々の箱に梱包されていたため在庫管理がけっこう大変でした。

ぼくが入社したての頃、その日の棚卸で充電器の数が合わないことがありました。システム上の個数よりも実際の個数が少ないのです。ということは、充電器を購入していないのにお客さんに渡していることになります。後々の処理が大変なため、残業してでも必死に原因を探します。

そうやってなかなか原因が究明できないと、帰りたいのに帰れない葛藤からか、先輩のみなさんはイライラし始めているのがわかります。

 

こうなると疑われるのは新人のぼく。

「間違って渡したんじゃないの?」と問い詰められます。自分としては慎重に作 業をしていたつもりだし。疑われること自体がすごく嫌でした。それにこの時はまだ若かったこともあってか自分は絶対に間違えてはいないと根拠のない自信もあったのです。

 

「新人だからってぼくを疑うのはおかしいですよ」

反射的にこんなことを言っていたと思います。その直後のことでした。

 

自動ドア(閉店しているので停止している)からコンコンという音が聞こえます。そこには年配の男性が立っていました。

「あれ?たしか僕が接客した男性・・・まさか」

そのまさかでした。購入していない充電器が袋に入っていたので、わざわざ返しにきてくれたのです。先輩方はあっけにとられています。男性も何かを察したのか、充電器を近くにいたスタッフに渡しそそくさ去っていきました。

その後の店長の苦笑いと先輩からの冷たい視線は今でも忘れることができません。

 

それから、これまでにもまして確認→確認→再確認を徹底するようになったのは言うまでもありません。