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洗面台に飛びちった水滴は自分で拭く

会社のお手洗いには3つの洗面台があります。昼食後、ぼくはここで歯を磨きますが、先日は3台とも占領されていました。別の会社の御三方がもごもご泡立てながら、それでも会話をしていました。ぼくは2、3歩下がって歯磨きをしています。後ろから見ていて思ったことは、かなりいいスーツ、金色の腕時計、相当もらっているな、この人たち。
そのひとりが歯磨きを終え、ぐるぐるペをしたあと紙タオルで飛び散った水滴を綺麗に拭いてから立ち去りました。その後の2人も当然かのようにきれいに拭き取っていました。昼食後はトイレに清掃が入ることはこのビルで働いている人は誰でも知っています。それでもこの振る舞いです。

それを見てぼくは通勤中の出来事を思い出します。
まもなく下車駅のころ、シルバーのアタッシュケース、整えられた髭、言い方は悪いかもしれませんが、ショーンKのような方が対面に座っていました。
駅についてドアが開いた瞬間に女性が飛び出して、うずくまっています。その日、電車内はかなり蒸し厚かったので具合が悪くなったのでしょう。ぼくはその人を横目に大丈夫かなぁと思いながらも通り過ぎようとした瞬間、その男性がささっとかけより、「大丈夫ですか?すぐ駅員を呼んできますね」と改札に向かいました。その背中を見送るぼく。声をかけることすらすごいと思うのに、その人は駆け足ではなく、全力疾走とも思えるほどのスピードで改札へ走ります。ぼくは心の中で「男として負けましたよ」と何度か繰り返していた気がします。

身なりに気を配っている人はエチケットや常識もしっかりしているように感じます。

 

金曜日の通勤電車。運よく座れましたが目の前にはご年配と呼べそうな人が立っていました。席を譲ろうか、でも逆に失礼にあたるかもしれない。ごちゃごちゃ考えるのが面倒になり、下車駅でないけどそこでいちど降りて、そそくさ別の車両に乗りました。

 きっとこれでいいのだ。